特集 よくわかる! 精神疾患対応 これ1冊―内科医と精神科医の連携のために
第8部 知っておきたい最近の精神疾患関連トピックス
2 統合失調症などの精神疾患と認知症の関係
鳥居 洋太
1
,
入谷 修司
2
1名古屋大学大学院医学系研究科精神医学分野
2桶狭間病院藤田こころケアセンター附属脳研究所
pp.306-310
発行日 2024年3月26日
Published Date 2024/3/26
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000703
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Summary
1.統合失調症では認知機能障害が発症前後より認められるだけでなく,高齢期において,臨床的に認知症(特にAlzheimer型認知症)と診断されるリスクが高くなる.
2.一方で,神経病理学的には,統合失調症のAlzheimer型認知症の併存率は正常対照と変わらないとする報告が多い.
3.実際の脳内ではAlzheimer型認知症などの変化が起こっていない症例が一定の割合で含まれている可能性があり,統合失調症に併発した認知症(なかでも変性疾患)の診断や投薬には留意が必要である.
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