特集 よくわかる! 精神疾患対応 これ1冊―内科医と精神科医の連携のために
第5部 知っておきたい精神疾患 各論3:気分症・統合失調症・物質使用症・パーソナリティ症
7 行動嗜癖(ギャンブル・ゲーム行動症)
樋口 進
1
1国立病院機構久里浜医療センター
pp.217-221
発行日 2024年3月26日
Published Date 2024/3/26
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000685
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Summary
1.ギャンブルおよびゲーム行動症が正式に嗜癖(依存)と認められ,ICD-11の嗜癖行動症群に分類・収載された.
2.最近の疫学調査によると,ギャンブル行動症が疑われる者の割合は2.2%,若年者におけるゲーム行動症の割合は5.1%と推計された.
3.これらの行動症は,様々な健康・家族・社会問題を引き起こしている.
4.治療は心理社会的治療,特に認知行動療法が主体で,治療薬はいまだ開発されていない.
5.ギャンブルに対しては,ギャンブル等依存症対策基本法が制定され,様々な対策が施行されている.ゲームに対しても包括的対策が必要とされているが,国の動きはみられない.
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