特集 よくわかる! 精神疾患対応 これ1冊―内科医と精神科医の連携のために
第4部 知っておきたい精神疾患 各論2:不安症・強迫症・ストレス性疾患
7 身体症状症
徳倉 達也
1
1名古屋大学医学部附属病院精神科
pp.172-177
発行日 2024年3月26日
Published Date 2024/3/26
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000677
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Summary
1.身体症状症は,苦痛を伴う身体症状を主症状とし,その身体症状に関連した過度な思考・感情・行動を有する状態が慢性的に持続する疾患である.
2.原因究明や短期間での症状消失を目標とせず,まずは症状とうまく付き合いながら有意義な生活が送れるようになることを目指す.
3.薬物療法としては,慢性疼痛に対するセロトリン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)や三環系抗うつ薬の有効性が示されている.
4.心理社会的治療としては,認知行動療法の有効性が示されている.
5.「こころか身体か」という二元論的な対応とせず,精神科と円滑に連携できることが望ましい.
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