特集 よくわかる! 精神疾患対応 これ1冊―内科医と精神科医の連携のために
第2部 精神科との連携が特に必要な領域
5 産業精神保健
井上 幸紀
1
,
岩﨑 進一
1
,
出口 裕彦
1
1大阪公立大学大学院医学研究科神経精神医学
pp.66-70
発行日 2024年3月26日
Published Date 2024/3/26
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000655
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Summary
1.職域におけるメンタルヘルス不調者の増加は大きな課題となっている.
2.主治医でも産業医でも,産業精神保健活動を行うにあたり,国の公開しているメンタルヘルスに関するおもな指針や手引き等の概略を知ることは重要である.
3.主治医は保険診療で,患者側に立っておもに疾患の治療を行うが,産業医は企業の雇用の下で,企業と労働者の間に立って労働者の事例性(業務のなかで実際に生じている問題)に対応するなど,同じ医師であっても考え方が異なる.
4.産業医として産業精神保健活動を行うときには,ラインによるケアの主体である管理監督者との関係構築が重要となる.
5.非精神科医師が産業精神保健に関与する場合,産業保健の知識をもつ精神科医と連携することが望まれる.
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