特集 ポストコロナ時代の感染症診療
第III章 特殊な状況下での感染症
4 がん患者における感染症
小倉 翔
1
,
荒岡 秀樹
1
1虎の門病院臨床感染症科
pp.260-264
発行日 2023年3月23日
Published Date 2023/3/23
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000170
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Summary
1.がん患者は複数の感染症リスクをもつことが多いため,がんの「病変」に関連するものと「治療」に関連するものに分けて鑑別疾患を整理する.
2.近年,がん治療への導入が増加傾向となっている分子標的薬は,従来の細胞障害性抗がん薬と比較して骨髄抑制のリスクが低いものの,それぞれに特有の感染症リスクが指摘されている.
3.がん患者における発熱性好中球減少症はオンコロジーエマージェンシーの1つであり,抗緑膿菌活性をもつ抗菌薬の投与を含め,迅速なマネジメントが必要である.
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