特集 ポストコロナ時代の感染症診療
第II章 感染症診療各論
[4]呼吸器感染症
5 肺結核
佐々木 結花
1
1国立病院機構東京病院呼吸器センター呼吸器内科/臨床研究部
pp.117-120
発行日 2023年3月23日
Published Date 2023/3/23
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000138
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Summary
1.世界的には,COVID-19の影響は結核対策を後退させ,患者発見率の低下,結核死亡数を増加させた.
2.わが国ではここ数年結核患者数は緩やかな減少傾向であったが,海外出生者の結核患者数が減少したことで,罹患率は2021年に9.2となった(人口10万人あたり).
3.わが国の結核対策にCOVID-19が与えた影響は明瞭ではないが,COVID-19罹患による身体的負荷,デキサメタゾン等の投与による細胞性免疫低下によって,高齢者を中心とした結核内因性再燃の増加に注意すべきである.
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