Japanese
English
特集 発熱の診療ストラテジー
肺結核
Fever in pulmonary tuberculosis
髙嶋 哲也
1
Tetsuya Takashima
1
1大阪府立羽曳野病院内科
pp.162-163
発行日 1991年5月15日
Published Date 1991/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900044
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ポイント
肺結核の初回化学療法時,発熱が持続したり,治療開始後再び発熱をみる場合はX線像の一過性の悪化,いわゆる初期悪化(→1)を考える.
・肺結核に一定の熱型はなく,その程度も無熱から39℃以上の弛張熱まで様々であり,微熱を含めても約半数にみられるにすぎない(→2).
・発熱がみられなくても咳,痰が2週間以上続く患者では肺結核を念頭において検査する必要がある.
・INH・RFPを主軸とした初回化学療法時には約10%の症例に初期悪化がみられる.発熱は初期悪化例の50%以上にみられ,唯一の臨床症状である場合が多い.
・中等症以上の症例では初期悪化により呼吸不全を呈する場合がある.
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