今月の主題 呼吸不全の診療
呼吸不全を招く疾患
肺結核―後遺症を含めて
川﨑 剛
1
,
佐々木 結花
2
,
巽 浩一郎
1
1千葉大学大学院医学研究院呼吸器内科学
2独立行政法人国立病院機構千葉東病院呼吸器科
pp.1428-1431
発行日 2010年8月10日
Published Date 2010/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104575
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ポイント
★広範な活動性または陳旧性の肺結核病変が呼吸不全の主な原因である.
★肺結核後遺症とは,結核治癒後に呼吸機能および肺循環障害を呈した状態である.
★肺結核後遺症では,拘束性障害が主であるが閉塞性障害を合併しⅡ型呼吸不全に至りやすい.
★肺結核後遺症では,睡眠時の著しい低酸素血症や肺高血圧の合併に注意が必要である.
★肺結核後遺症に伴う呼吸不全に対しては,薬物療法,酸素療法,理学療法などによる包括的治療が重要である.
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