特集 認知症を取り巻く現状:バイオマーカー、根本治療薬ってなに?
認知症診療の基本 診断、治療、BPSD対処の基本 神経原線維変化型老年期認知症(SD-NFT)
山田 正仁
1
1国家公務員共済組合連合会九段坂病院 内科(脳神経内科)
キーワード:
Alzheimer病
,
Amyloid Beta Peptides
,
バイオマーカー
,
記憶障害
,
MRI
,
鑑別診断
,
認知症
,
神経原線維変化
,
タウオパチー
,
病態生理
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Memory Disorders
,
Biomarkers
,
Dementia
,
Amyloid beta-Peptides
,
Neurofibrillary Tangles
,
Alzheimer Disease
,
Tauopathies
pp.587-591
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2022195224
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<Headline>1 Alzheimer病(AD)と臨床診断される患者のなかにはアミロイドマーカー(PETや脳脊髄液検査)が陰性の例が約2割含まれ、SNAPとよばれる。2 神経原線維変化型老年期認知症(SD-NFT)は、海馬領域に多量の神経原線維変化(タウ沈着)を有するが老人斑(アミロイドβ蛋白沈着)を欠く病理(PART病理とよぶ)によって特徴づけられる高齢者の認知症疾患であり、SNAPの背景疾患の1つとして重要である。3 PART病理の進展に伴う認知機能低下の進行はADと比べて緩徐であり、併存する血管性病変などが経過を修飾する。ADやほかの非AD変性認知症疾患との鑑別診断が臨床的課題である。
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