特集 認知症を取り巻く現状:バイオマーカー、根本治療薬ってなに?
認知症診療の基本 診断、治療、BPSD対処の基本 Alzheimer病
井原 涼子
1
1東京都健康長寿医療センター 脳神経内科
キーワード:
Alzheimer病
,
Amyloid Beta Peptides
,
バイオマーカー
,
Cholinesterase Inhibitors
,
Tau Proteins
,
評価基準
,
Presenilin-2
,
デイサービス
,
認知機能低下
,
行動心理学的症候
,
Aducanumab
Keyword:
Biomarkers
,
Cholinesterase Inhibitors
,
Amyloid beta-Peptides
,
tau Proteins
,
Alzheimer Disease
,
Cognitive Dysfunction
,
Aducanumab
,
Presenilin-2
pp.555-561
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2022195220
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<Headline>1 Alzheimer病(AD)は、アミロイドβからなる老人斑とリン酸化タウからなる神経原線維変化という2つの特徴的な病理所見を呈する疾患であり、バイオマーカーの発展により生前に精度高く病理診断が可能になってきた。2 2011年のNIA-AAによる診断基準では、臨床診断のためには以前と比較した能力の変化を聴取することがきわめて重要であり、診断基準に含まれない脳画像検査は補助的に用いるにとどめ、その所見に左右されないようにしなければならない。3 薬物療法として、現在認可されているコリンエステラーゼ阻害薬とNMDA受容体拮抗薬に加え、ADの分子病態に作用して進行を抑制する疾患修飾薬が開発されており、その承認はそう遠くないだろう。
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