特集 大きく進歩した造血器腫瘍の診断と治療
総論 リンパ腫の分類と疫学
吉野 正
1
1岡山大学 大学院病理学
キーワード:
Burkittリンパ腫
,
リンパ腫
,
リンパ腫-びまん性大細胞型B細胞性
,
リンパ腫-辺縁帯B細胞性
,
リンパ腫-末梢性T細胞性
,
リンパ腫-未分化大細胞
,
WHO分類
Keyword:
Burkitt Lymphoma
,
Lymphoma
,
Lymphoma, T-Cell, Peripheral
,
Lymphoma, Large-Cell, Anaplastic
,
Lymphoma, Large B-Cell, Diffuse
,
Lymphoma, B-Cell, Marginal Zone
pp.749-754
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2021232212
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<Headline>1 リンパ腫の罹患率はわが国では増加の一途で、患者の総数はこの約40年間に7倍になっている。その頻度は欧米と肩を並べるレベルとなった。2 特に濾胞性リンパ腫の増加が28倍程度で著明であり、相対的頻度では全リンパ腫の2割を占め、欧米と同等になった。3 WHOのリンパ腫分類は7~10年ごとに改訂されており、現在第5版に向けての準備期間である。2017年の改訂第4版ではリンパ腫の総数は120項目に達している。しかし、5%以上の頻度を示すリンパ腫は大きな枠組みでは5種類であり、それで全体の8割がカバーできる。4 成人T細胞白血病リンパ腫(ATLL)の非流行地域である本講座のデータでは、B細胞リンパ腫は約80%、T細胞リンパ腫は15%、Hodgkinリンパ腫は5%である。
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