特集 コモンディジーズとしての骨粗鬆症診療
骨粗鬆症の新たな知見と生活指導 ステロイド性骨粗鬆症
田中 良哉
1
1産業医科大学 医学部第1内科学
キーワード:
Glucocorticoids
,
骨粗鬆症
,
診療ガイドライン
,
骨密度維持剤
Keyword:
Glucocorticoids
,
Practice Guidelines as Topic
,
Osteoporosis
,
Bone Density Conservation Agents
pp.1159-1166
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2020380029
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<Headline>1 合成グルココルチコイド(副腎皮質ステロイド薬)は、骨芽細胞や骨細胞を抑制し、破骨細胞を活性化して顕著な骨代謝異常、ステロイド性骨粗鬆症を引き起こす。2 ステロイド性骨粗鬆症は処方された薬剤による副作用であり、高い脆弱性骨折率を呈し、的確な管理と治療が必要である。しかし、薬剤により骨折発生率を抑制できることも明確である。3 日本骨代謝学会の『ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドライン2014年改訂版』では、合成グルココルチコイドを3ヵ月以上使用中か使用予定の患者で、既存骨折、年齢、合成グルココルチコイド量、骨密度を危険因子として点数評価し、3点以上ならばビスホスホネートによる薬物療法の介入が推奨される。
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