特集 小児血液・腫瘍疾患の最前線
研究の最前線 急性T細胞性急性リンパ性白血病の分子病態
木村 俊介
1
1JA広島厚生連尾道総合病院 小児科
キーワード:
腫瘍遺伝子発現調節
,
腫瘍再発
,
T細胞抗原受容体
,
予後
,
T細胞
,
DNAメチル化
,
融合癌遺伝子タンパク質
,
遺伝子発現プロファイリング
,
白血病-リンパ腫-T前駆細胞リンパ芽球性
,
PU.1転写因子
,
コミットメント(細胞分化)
Keyword:
Oncogene Proteins, Fusion
,
Gene Expression Regulation, Neoplastic
,
Prognosis
,
Receptors, Antigen, T-Cell
,
DNA Methylation
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
T-Lymphocytes
,
Precursor T-Cell Lymphoblastic Leukemia-Lymphoma
,
Gene Expression Profiling
,
Proto-oncogene Protein Spi-1
pp.485-490
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2020164994
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●小児T細胞性急性リンパ性白血病(T-ALL)は、胸腺T前駆細胞に由来し、遺伝学的異常による胸腺での分化の停止や異常増殖によってもたらされる。●T-ALLの遺伝学的異常として、約半数に何らかの融合遺伝子を有すること、8割を超える症例でNOTCH1活性化変異やCDKN2A(p16)の欠失を有することが特徴的である。●SPI1融合遺伝子を有するT-ALLはきわめて予後不良な群であり、SPI1阻害薬に加えてゲノム・エピゲノムの統合解析で明らかとなった特徴に対する新規標的治療が望まれる。
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