特集 知っていますか?小児科領域のスポーツ障害
急性スポーツ障害 運動・水泳中の不整脈
住友 直方
1
1埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科
キーワード:
QT延長症候群
,
WPW症候群
,
水泳
,
スポーツ医学
,
潜水
,
頻拍-心室性
,
不整脈
,
頻拍-心房性
,
頻拍-カテコラミン誘発性多形性心室性
Keyword:
Arrhythmias, Cardiac
,
Long QT Syndrome
,
Wolff-Parkinson-White Syndrome
,
Tachycardia, Ventricular
,
Diving
,
Swimming
,
Sports Medicine
,
Polymorphic Catecholergic Ventricular Tachycardia
pp.161-168
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2020136300
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●運動中に発生する不整脈は突然死の原因になることがある。陸上運動では運動強度に応じて心拍数が増加するが、潜水では徐脈となり、水泳中にも一過性に徐脈を呈することがある。●運動で誘発される不整脈は、おもに交感神経の緊張によるもので、心房頻拍、流出路型心室頻拍、カテコラミン誘発多形性心室頻拍などがあり、これらは運動中の細胞内Ca過負荷によるトリガードアクティビティー(遅延後脱分極)が原因とされる。●QT延長症候群の中でLQT1は運動、潜水、運動後に遅延整流K電流の遅い活性化成分が減少しているためQT時間が延長し、早期後脱分極を機序とする心室性不整脈が発生し、torsade de pointes、心室細動の誘発につながる。
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