特集 プロゲステロン・プロゲストーゲン・プロゲスチン-黄体ホルモンのすべて-
黄体ホルモンの臨床 黄体ホルモンとOC・LEP
篠原 康一
1
1愛知医科大学 産婦人科
キーワード:
Estrogens
,
Progestins
,
尋常性ざ瘡
,
脂質代謝
,
配合製剤
,
経口避妊剤
,
リスク
,
Levonorgestrel
,
静脈血栓塞栓症
,
月経前不快気分障害
Keyword:
Drug Combinations
,
Risk
,
Contraceptives, Oral
,
Levonorgestrel
,
Estrogens
,
Progestins
,
Acne Vulgaris
,
Premenstrual Dysphoric Disorder
,
Lipid Metabolism
,
Venous Thromboembolism
pp.943-947
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022284582
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OCやLEPでは、新しい組み合わせの投与量や投与方法が上市されている。OC・LEPに含まれるプロゲスチンには黄体ホルモン作用以外にも、アンドロゲン作用、グルココルチコイド、ミネラルコルチコイド作用がある。経口避妊薬に含まれる経口エストロゲンは、HDLコレステロールを30%増加させ、LDLコレステロールを減少させる。一方、経口避妊薬に含まれるプロゲスチンはHDLを低下させるが、この作用はプロゲスチンのアンドロゲン性と用量に関連している。レボノルゲストレルやノルゲストレルなどのプロゲスチンはアンドロゲン性が高く、ノルエチノドレル、二酢酸エチノジオール、ノルエチンドロンはアンドロゲン性が低いことが知られている。新世代のプロゲスチンには、基本的にアンドロゲン、エストロゲン、または糖質コルチコイドに関連する副作用がない。特に天然エストロゲンと組み合わせた第3世代および第4世代のプロゲスチンの代謝効果は最小限であり、健康な女性に使用された場合、問題を引き起こさないと考えられる。またプロゲスチンは、エストロゲンと組み合わせて使用するとアンドロゲン作用が低くなることが知られている。
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