特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第12章)精神科 うつ
前田 優那
1
,
渡邊 衡一郎
1大泉病院
キーワード:
うつ病
,
抗うつ剤
,
双極性障害
,
うつ病-分娩後
,
紹介と相談
,
評価基準
,
自殺念慮
,
Patient Health Questionnaire
,
自己評価式抑うつ尺度
Keyword:
Depression, Postpartum
,
Bipolar Disorder
,
Patient Health Questionnaire
,
Referral and Consultation
,
Depressive Disorder
,
Antidepressive Agents
,
Suicidal Ideation
pp.448-455
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140496
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>うつ病の生涯有病率はどの精神疾患より高率であり、特に女性において高い。産婦人科領域でも、産後うつ病など、うつ病を併存している患者は多く、良好な転帰を得るためにも適切な診断治療を適切に行う必要がある。うつ病のスクリーニングにはQIDS-SR、PHQ-9、EPDSなどが有用である。治療に関しては、環境調整、心理教育をまず行い、薬物療法を行う際には抗うつ薬の副作用や妊娠中、授乳中での使用への留意だけでなく、若年者への使用には自殺関連行動のリスクがあることを理解しておくことは重要である。また、不安、焦燥感の増悪などのアクチベーション症候群を認めた際には、治療の中断、並びに精神科への紹介を検討すべきである。他にも希死念慮の存在や双極性障害を疑う際にも精神科受診を検討されたい。
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