特集 女性のうつに強くなる
老年期のうつ
下田 健吾
1
1日本医科大学 精神・行動医学教室
キーワード:
うつ病
,
抗うつ剤
,
鑑別診断
,
精神療法
,
せん妄
,
双極性障害
,
認知症
,
脳疾患
,
共存疾患
,
電気けいれん療法
,
経頭蓋磁気刺激
,
アパシー
,
対象喪失
Keyword:
Brain Diseases
,
Bipolar Disorder
,
Diagnosis, Differential
,
Dementia
,
Comorbidity
,
Electroconvulsive Therapy
,
Depressive Disorder
,
Delirium
,
Antidepressive Agents
,
Psychotherapy
,
Apathy
,
Transcranial Magnetic Stimulation
pp.1447-1453
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021055013
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老年期のうつは、多彩な要因が関与し、女性特有の喪失体験および血管障害を伴う器質変化が重要である。臨床的特徴は身体疾患の合併が多く、典型的なうつ病より身体症状の訴えが多く過少診断となりやすい。診断は臨床経過を重視し類似した病態を鑑別し、安易に軽症以下と判断しない。経過は再発や遷延化しやすく、認知症への移行リスクが高いため薬物療法のみならずライフスタイルへの包括的治療が必要で、地域でのケアマネジメントが重要である。
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