特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第12章)精神科 月経前症候群(PMS)・月経前不快気分障害(PMDD)
大坪 天平
1
1東京女子医科大学附属足立医療センター 精神科
キーワード:
月経前症候群
,
抗うつ剤
,
経口避妊剤
,
有病率
,
評価基準
,
月経前不快気分障害
Keyword:
Contraceptives, Oral
,
Prevalence
,
Premenstrual Syndrome
,
Antidepressive Agents
,
Premenstrual Dysphoric Disorder
pp.442-447
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140495
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>PMSとPMDD、特にPMDDは1994年のDSM-IVではじめて登場した新しい疾患概念である。しかし、実はもっと昔から注目されていてもいい病態であったのかもしれない。女性特有の感情の不安定さは昔からあり、多くの女性はずっと苦しみ悩んでいたのであろうし、男性の多くはそれに薄々気が付きながら、病態とは理解せず、そういう性格だとあきらめていた感がある。また、月経そのものの話題が忌み嫌われてきた歴史もある。現代においてもPMS・PMDD(特にPMDD)を婦人科が診るのか、精神科が診るのかという問題があり、婦人科医の中でも、精神科医の中でも不得意と感じている医師も多い。いずれにしても、月経周期に伴う女性の心身の不具合に関して、耳を傾ける姿勢が最も重要ではといえる。PMS・PMDDに関する知見が、もっと一般にも浸透することが望まれる。
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