特集 早産と妊娠高血圧腎症:病因・病態生理-私はこうみる
早産 細菌叢の観点から
漆山 大知
1
,
秦 健一郎
,
宮本 新吾
1福岡大学 医学部産婦人科学教室
キーワード:
炎症
,
感染
,
子宮疾患
,
早産
,
腟
,
羊水
,
リスク評価
,
ミクロフローラ
,
ハイスループットヌクレオチド配列分析
Keyword:
Inflammation
,
Obstetric Labor, Premature
,
Infections
,
Uterine Diseases
,
Risk Assessment
,
Vagina
,
Amniotic Fluid
,
Microbiota
,
High-Throughput Nucleotide Sequencing
pp.127-131
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022083859
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腟内には多種多様な常在細菌が存在し、細菌性腟症は早産と関連する。早産例の羊水中にも多種多様な細菌が検出されることがあり、児の臓器障害との関連も示唆されている。われわれは、子宮内感染例で羊水中細菌組成と細菌量を同定した。さらに切迫早産例の腟内細菌叢解析によって絨毛膜羊膜炎を予測できる可能性を示した。本稿では、細菌叢異常(dysbiosis)や感染と早産の関連について整理した後、マイクロバイオーム研究を応用した新たな早産予防・治療戦略の可能性について、われわれの報告を交えて概説する。
Copyright© 2022 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.