特集 早産と妊娠高血圧腎症:病因・病態生理-私はこうみる
早産 遺伝学的観点から
秦 健一郎
1
1国立成育医療研究センター研究所 周産期病態研究部
キーワード:
早産
,
遺伝的素因(疾患)
,
ゲノムワイド関連解析
,
全エクソーム解析
Keyword:
Genetic Predisposition to Disease
,
Obstetric Labor, Premature
,
Whole Exome Sequencing
,
Genome-Wide Association Study
pp.115-119
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022083857
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多因子疾患である早産の遺伝学的解析は難しいが、近年、解析技術の発展や分子疫学研究体制の整備により、大規模に母体と出生児を解析し、早産に関与する可能性のあるいくつかの遺伝子座が同定されてきている。これらの知見の多くは、直接の因果関係の証明までに至っていないが、配列の特徴と各遺伝子の機能異常との関連までは検証された報告も散見される。また、ゲノムDNAの配列解析のみではなく、エピゲノム解析やトランスクリプトーム解析等のデータを統合した研究も報告されつつあり、あわせて概説する。
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