特集 歯科領域の薬物療法 薬を使いこなす"知識"と"ノウハウ"
全身疾患と顎口腔病変との関連性
片倉 朗
1
1東京歯科大学 口腔病態外科学講座
キーワード:
Interleukin-6
,
Dinoprostone
,
インスリン抵抗性
,
壊死
,
口顎疾患
,
口腔粘膜
,
抗腫瘍剤
,
口内炎
,
歯周疾患
,
心臓血管疾患
,
早産
,
副腎皮質ホルモン
,
腫瘍壊死因子アルファ
,
骨密度維持剤
,
骨吸収抑制薬関連顎骨壊死
,
口腔内細菌
Keyword:
Cardiovascular Diseases
,
Antineoplastic Agents
,
Dinoprostone
,
Obstetric Labor, Premature
,
Tumor Necrosis Factor-alpha
,
Stomatitis
,
Necrosis
,
Insulin Resistance
,
Stomatognathic Diseases
,
Mouth Mucosa
,
Interleukin-6
,
Periodontal Diseases
,
Adrenal Cortex Hormones
,
Bone Density Conservation Agents
,
Bisphosphonate-Associated Osteonecrosis of the Jaw
pp.2259-2263
発行日 2020年4月5日
Published Date 2020/4/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2020218327
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<Key Points>◎全身疾患からオラドロームとしての顎口腔症状:口腔は毛細血管が多い、700種類の常在菌に加えて外来微生物の直接曝露を受けやすい、粘膜免疫によりサイトカインを誘導しやすい、などが原因で全身臓器に由来して口腔粘膜に病的変化が現われやすい。◎薬剤に関連した口腔病変:抗がん薬による口腔粘膜炎、骨吸収抑制薬による顎骨壊死、副腎皮質ステロイドによる口腔粘膜壊死など治療の副作用として重篤な口腔粘膜病変が惹起され、それが本来の治療の妨げとなることがある。◎歯周病の原因菌は全身的な疾患の要因の一つ:歯周病の原因菌はIL-1β、TNF-αなどを産生しインスリンの感受性を低下させる。また血管内プラークの形成に関与し心血管イベントの発生を助長し、産生される炎症性サイトカインはPGE2を増加させ早産のリスク因子にもなる。
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