特集 帝王切開-明日からできる工夫と留意点-
術前に判明している場合 7.子宮腺筋症核出術後 妊娠時の子宮破裂は予防できる
西田 正人
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1国立病院機構霞ヶ浦医療センター 産婦人科
キーワード:
子宮破裂
,
癒着胎盤
,
ハイリスク妊娠
,
子宮腺筋症
Keyword:
Uterine Rupture
,
Pregnancy, High-Risk
,
Placenta Accreta
,
Adenomyosis
pp.1197-1203
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021341142
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子宮腺筋症核出術後妊娠時の子宮破裂は穿通胎盤が原因であった。手術時に病巣側から子宮腔を開放すると、縫合部に着床した時に、絨毛が創部から筋層に侵入して穿通胎盤となり、子宮を穿破した時点で腹腔内出血をきたし、急性腹症として発症する。腺筋症核出術時に、病巣と反対側の正常筋層を切開する。病巣部を切開せざるを得ない場合には筋層の厚みを保って確実に縫合し、その部分をさらに漿膜側筋層で覆うように術式を改良することによって、子宮破裂は予防できることが判明した。
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