特集 産婦人科医も知っておきたい歯科の知識
口腔・咽頭疾患におけるHPVの関与とワクチンの効果
佐藤 一道
1
1国際医療福祉大学 医学部歯科・口腔外科学
キーワード:
口腔腫瘍
,
性感染症
,
中咽頭腫瘍
,
予防接種
,
パピローマウイルス感染症
,
パピローマウイルスワクチン
Keyword:
Mouth Neoplasms
,
Oropharyngeal Neoplasms
,
Vaccination
,
Sexually Transmitted Diseases
,
Papillomavirus Infections
,
Papillomavirus Vaccines
pp.470-474
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021193115
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ヒトパピローマウイルス(HPV)の口腔への感染率は数%程度であり、感染に関してはキスやオーラルセックスの関与が考えられている。また、HPVワクチンは口腔での感染を減らす可能性が示されている。口腔・咽頭疾患の成立に対するHPVの関与について、比較的高いとされるのは中咽頭がんで、これに比べ口腔がんは低い。なお口腔・中咽頭がんの発癌と性行動に関しては不明な点が多く、結論をみていない。このほか、口腔の炎症や良性疾患の成立への関与については検討がほとんど行われていない。
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