特集 予防接種パーフェクトガイド
まず知りたい最近のトピック HPVワクチンの現状は?
今野 良
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター
キーワード:
子宮頸部腫瘍
,
中咽頭腫瘍
,
予防接種
,
アウトカム評価(保健医療)
,
パピローマウイルスワクチン
,
反ワクチン運動
,
ヒトパピローマウイルス9価ワクチン
Keyword:
Oropharyngeal Neoplasms
,
Anti-Vaccination Movement
,
Vaccination
,
Uterine Cervical Neoplasms
,
Outcome Assessment, Health Care
,
Papillomavirus Vaccines
pp.1457-1463
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2021034484
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●2013年、「副反応」騒動を背景に、HPVワクチン接種勧奨が止められ、接種率はほぼゼロとなった。●国内のリアルワールドデータ(3万人以上)で検証したHPVワクチンは、接種群からCIN3+の発生はなく、非接種群に比した相対危険度は0.09(91%まで)に減少し、堅牢な有効性が判明した。●HPVワクチン接種は先進国・発展途上国ともに進行し、米国では9価ワクチンの中咽頭がん予防への接種(男女ともに45歳まで)も認められた。●国の非科学的な介入を7年間継続したことで将来に大きな禍根を残した。●早急に、HPVワクチン接種を再開し、キャッチアップの救済策をとるべきである。
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