特集 HPVワクチンのこれまでとこれから-国際的評価を踏まえた課題-
HPVワクチンをめぐるこれまでの経緯 開発から実用化までの経緯
笹川 寿之
1
,
斎藤 まゆみ
,
柴田 健雄
1金沢医科大学・産科婦人科
キーワード:
子宮頸部腫瘍
,
予防接種
,
パピローマウイルス感染症
,
パピローマウイルスワクチン
,
発癌
,
ワクチン開発
Keyword:
Vaccination
,
Uterine Cervical Neoplasms
,
Vaccine Development
,
Carcinogenesis
,
Papillomavirus Infections
,
Papillomavirus Vaccines
pp.581-586
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022222699
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日本では接種率が低迷しているHPVワクチンであるが、欧州では、本ワクチン接種により子宮頸部前癌病変はもとより子宮頸癌そのものも減ったという報告が相次いでいる。このことは、本ワクチンのことをよく知る者にとって驚くべきことではないが、予想を上回る効果であるといえる。筆者もその開発にかかわったが、文献上その業績は無視されている。その辺りの事情も含め腫瘍ウイルス学の発展からこのワクチンの開発から実用化に至るまでの歴史と経緯について私見を交えて解説する。
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