特集 分子標的薬を極める-基礎から臨床まで-
分子標的薬の基礎 チロシンキナーゼ
小根山 千歳
1
1愛知県がんセンター研究所 腫瘍制御学分野
キーワード:
Protein-Tyrosine Kinases
,
Epidermal Growth Factor Receptor
,
ErbB-2 Receptor
,
src-Family Kinases
,
Focal Adhesion Protein-Tyrosine Kinases
,
分子標的治療
Keyword:
src-Family Kinases
,
Protein-Tyrosine Kinases
,
Receptor, ErbB-2
,
Molecular Targeted Therapy
,
Focal Adhesion Protein-Tyrosine Kinases
pp.1150-1155
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021012310
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チロシンキナーゼは、様々なヒト組織において重要な細胞内シグナル伝達を担っている。正常細胞ではそれらの活性は厳密に制御されているが、遺伝子の増幅・変異による機能亢進や制御破綻が起こると、細胞はトランスフォームし、自立的な増殖能の獲得、細胞間コミュニケーションの破綻、形態の変化、浸潤転移能の獲得などがんの悪性化に伴う形質が発現する。本稿では、特に婦人科がんとのかかわりに着目し、代表的なチロシンキナーゼの機能・構造や分子標的としての可能性について解説する。
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