特集 感染症の発熱とその治療―患者背景からの診断・治療のコツ
◉入院患者における感染症の発熱と治療
③新生児・早期乳児患者
齋藤 昭彦
1
1新潟大学大学院 医歯学総合研究科 小児科学分野 教授
キーワード:
新生児
,
早期乳児
,
発熱
,
髄膜炎
,
抗微生物薬
Keyword:
新生児
,
早期乳児
,
発熱
,
髄膜炎
,
抗微生物薬
pp.46-52
発行日 2020年3月10日
Published Date 2020/3/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000099
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Summary
新生児・早期乳児の発熱は,小児の重要な緊急疾患の1つであり,早期の対応が必要である。新生児の場合は,原則入院とし,適切な検査を行った上で初期治療を始める。早期乳児では,細菌感染症のリスクを評価し,リスクが高い場合は入院とし,低い場合は外来治療も条件を満たせば可能である。重要なのは,細菌感染症を見逃さないことで,治療が遅れると敗血症からショックへと病態が急速に進行する可能性がある。したがって,早期診断と微生物学的検査,そして,抗微生物薬による初期治療が必要となる。一方で,細菌培養やPCRの結果などで,細菌感染症やウイルス感染症が否定・肯定される場合は,その診断に応じた治療の継続,変更,中止をする必要がある。
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