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特集 急性腹膜炎—病態と治療の最前線
Ⅲ.ハイリスク例の特徴と治療の要点
1.新生児,乳児の腹膜炎
Acute peritonitis in newborn infants
伊藤 不二男
1
,
安藤 久實
1
Fujio ITO
1
1名古屋大学医学部小児外科
キーワード:
穿孔性腹膜炎
,
胎便性腹膜炎
,
新生児
Keyword:
穿孔性腹膜炎
,
胎便性腹膜炎
,
新生児
pp.1155-1160
発行日 1998年9月20日
Published Date 1998/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903277
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新生児,乳児期の腹膜炎の多くに先天異常が関与している.器質的な消化管通過障害のみならず,Hirschsprung病などの機能的通過障害も消化管穿孔の原因になりうるので注意を要する.腹腔内遊離ガス像で穿孔性腹膜炎の診断が確定するが,腹部超音波検査も穿孔部位や原因疾患を推測するために是非行うべきである.腹膜炎と診断したら必要最小限の術前検査を行い,治療を開始する.体液補正,感染症対策が重要であることは一般成人の腹膜炎の場合と同じであるが,新生児では特に低体温や呼吸器合併症をおこさないように注意する.手術は救命を第一と考え,侵襲をなるべく少なくするように心がける.
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