特集 思春期を診る!
Ⅱ章 小児科医が行う思春期診療─どう診るか?どこまで診るか?
19 性感染症
山崎 勉
1
T. Yamazaki
1
1若葉こどもクリニック
キーワード:
性感染症
,
思春期
,
性感染症診断・治療ガイドライン
,
梅毒
,
性的虐待
Keyword:
性感染症
,
思春期
,
性感染症診断・治療ガイドライン
,
梅毒
,
性的虐待
pp.607-617
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000441
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小児期,思春期の性感染症は,他の年齢層における性感染症と比較して,検査や治療などに特別な配慮を要する.児童相談所に通知された性的虐待の実数も,増加傾向にある.性器クラミジア感染症および淋菌感染症は,思春期および若年成人女性において最も罹患率が高く,多くがこの時期にヒトパピローマウイルスに罹患する.思春期早期に性行為を開始した者は,性感染症に罹患する危険性が高い.最近の感染症発生動向調査では,梅毒の報告数が増加しており,特に若年女性での増加が顕著である.性感染症は,性器外の多彩な臨床症状を呈することに留意すべきであり,思春期の患者を診療する際は,鑑別診断として種々の性感染症も念頭に置く必要がある.
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