特集 血流感染症の抗菌薬選択―救命のためのターニングポイント
◉症例解析から見る救命のポイント1 患者背景別の敗血症
②固形がん患者
藤田 崇宏
1
1独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター 感染症内科 医長
キーワード:
固形腫瘍
,
バリアの破綻
,
好中球減少
,
膿瘍
Keyword:
固形腫瘍
,
バリアの破綻
,
好中球減少
,
膿瘍
pp.30-36
発行日 2019年3月10日
Published Date 2019/3/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000015
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
固形腫瘍患者の免疫不全の程度は非常にばらつきが大きく,患者ごとに個別化したリスク因子の把握が必要である。特にバリア破綻による血流感染や,管腔臓器の閉塞に伴う膿瘍形成を念頭に診療する。膿瘍性疾患では嫌気性菌に活性を持つ抗菌薬を使用する。血流感染症の発症を疑う場合は血液培養2セットの採取が必須である。抗MRSA薬を使用する際には薬剤師と協力して投与設計をするのが望ましい。発熱性好中球減少症において,近年では抗菌薬投与期間の短縮が試みられている。
Copyright © 2019, Van Medical co., Ltd. All rights reserved.