特集 易感染患者のマネジメント―“免疫不全” で思考停止にならない
がん患者と感染症
固形腫瘍患者
雨宮 哲郎
1
,
倉井 華子
1
1静岡県立静岡がんセンター感染症内科
キーワード:
固形腫瘍
,
解剖学的異常
,
免疫不全
,
化学療法
Keyword:
固形腫瘍
,
解剖学的異常
,
免疫不全
,
化学療法
pp.255-258
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_255
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Summary
▪固形腫瘍患者は感染症のリスクを複数もつことが多く,発熱時の鑑別は多岐にわたる.
▪感染症のリスクは「解剖学的異常」「免疫不全」に二分される.腫瘍の部位,デバイス,免疫不全の種類の把握が重要である.
▪解剖学的異常に伴う感染症は複数菌感染が多く,治療にドレナージやデバイスの抜去を要するケースが多い.
▪分子標的薬は従来の殺細胞性抗がん薬に比べ骨髄抑制のリスクは低いが,特有の感染症リスクを有する.
▪免疫チェックポイント阻害薬は,合併症に対するステロイドや免疫抑制薬の併用により感染症のリスクが高まる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019