Special feature 確実な供給のための最良の再生処理・単回使用
■Central supply 最良の再生処理業務を導く方策
❷人と仕組みと再生処理業務の舞台裏
齋藤 篤
1
1大阪大学医学部附属病院材料部 副部長
pp.214-218
発行日 2022年7月15日
Published Date 2022/7/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000325
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滅菌供給部門(CSSD:central sterile supply department)で取り扱う対象は,医療施設内で再使用するための滅菌物,本邦のガイドライン1)での言葉を引用すると,再使用可能医療機器(RMD:reusable medical device)である。そもそも,単回使用医療機器であれRMDであれ,滅菌物を使えば感染率が低下するというような滅菌物に特別な能力があるわけではない。つまり,RMD自体は感染をコントロールできる代物ではない。無論,滅菌の基準を満たせていなければ患者や医療者にリスクは生じる。ここでいうリスクとは,前回使用した患者の体液を含む汚染物が十分に取り除かれず,要求された品質に達していない場合に起こりうる全てである。そうならないために,CSSDではRMDの品質管理を追求し,科学的な根拠を持つ定められた業務手順に則ることを第一と考える。つまり,CSSDに求められるのは,感染の原因とならないための無菌性が保証されたRMDを継続的に作り出すための業務手順である。
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