臨床外科交見室
病院の舞台裏
出口 浩之
1
Hiroyuki DEGUCHI
1
1ときわ病院外科
pp.1421
発行日 2010年10月20日
Published Date 2010/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103223
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当院には入院検討会なる組織があり,毎週1回の会議が行われている.私もそのメンバーの一人である.会議の目的は,他院や開業医から回復期や療養病棟への入院依頼や紹介のあった患者を入院させるか否かを決めることである.したがって,院内では重要な会議に位置する.
介護保険制度の導入を機に地域医療連携室や相談室という名の部署が全国の病院に誕生してかれこれ10年になる.ソーシャルワーカーの方々が紹介のあった患者を訪ね,寝たきり度,認知症の有無と程度,栄養摂取は経口か,あるいはPEGやIVHか,酸素吸入の有無や気管切開をしているか否か,褥創や感染症や合併症の有無とその治療状況などから始まって,家族との面談結果,すなわち家族構成,独立した生計か否かを含めた経済状況,支払負担可能金額の目安,療養・治療に対する期待度,終末期の延命治療をどこまで希望するか,などの情報を会議に上げてくる.
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