Special feature CDI・ノロウイルス感染症との戦い方 腸管感染予防策
■Scene 腸管感染予防策の最前線―アウトブレイク事例に学ぶ発見から対処までの実際
❷高齢者施設・介護施設
前川 裕子
1
1国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 医療安全推進部 感染管理室 感染管理認定看護師
pp.64-69
発行日 2019年1月15日
Published Date 2019/1/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000020
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はじめに
腸管感染症のアウトブレイクの原因となる微生物としては,Clostridium(Clostridioides)difficile(C. difficile)やノロウイルスが主にあげられ,特にノロウイルスは,小児から高齢者まで,また健康な者から免疫力の低下した者まで,あらゆる者に感染し,アウトブレイクを引き起こしている。高齢者施設・介護施設では,易感染性の高齢者が多く,いずれの感染症を引き起こしても患者の全身状態の悪化につながりやすく,QOLの低下や生命を脅かす感染症となり得る。
そこで本稿では,腸管感染症の感染対策とアウトブレイクについて述べる。
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