MT Seminar―読んで、見て、深める臨床検査技師のための誌上講義
中皮腫を示唆する細胞所見―病理検査室の報告と対応
松本 慎二
1
1福岡大学病院 病理部・病理診断科
pp.722-726
発行日 2025年7月15日
Published Date 2025/7/15
DOI https://doi.org/10.32118/mt53070722
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要点
☑組織診断が施行されていない症例でも,病理学的所見の根拠としての適切な細胞診断が行われている場合,その他の所見と総合して中皮腫と判定・認定されることがある.
☑中皮腫診断における体腔液細胞診では,詳細な細胞観察による形態評価にて異型細胞を確実にとらえることが,診断の重要なファーストステップである.
☑病理診断報告書には,免疫化学染色による中皮細胞起源の証明や遺伝子変異に基づく腫瘍性であることの診断根拠も,あわせて明確に記載することが望まれる.

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