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内容のポイント Q&A
Q1 「お楽しみ程度の経口摂取」の病院における中止基準は?
「お楽しみ程度の経口摂取」は,患者本人が「楽しめる」ことを目的としている.そこで本来は,病院であるか在宅であるかによる違いはなく,患者本人が心地よいと感じていなければ,中止するのが原則である.また,病院では患者の安全管理も重要であり,職員の安心があって診療が成り立っていることも忘れてはならない.そこで,経口摂取に伴い明らかに誤嚥の徴候が増え,苦痛や危険をきたしている場合も,中止を検討する.
Q2 「お楽しみ程度の経口摂取」の在宅における中止基準は?
在宅においても,患者本人が経口摂取を心地よいと感じていない場合は経口摂取を中止する.また,経口摂取に伴う苦痛(発熱や痰がらみ等)が,心地よさを上回っている場合にも,中止を検討する.在宅では家族や介護者の意向を耳にする機会が多く,これも大切な気持ちとしてきちんと受け止めることが包括的なケアの一環ではあるが,経口摂取をするかしないかの判断基準はあくまでも患者自身のQOLであることに留意する.
Q3 「お楽しみ程度の経口摂取」中止時の本人への説明は?
「お楽しみ程度の経口摂取」の開始や中止は患者本人の感じ方が軸になる.そこで,本人へ説明するというよりは,本人との話し合いの中で決めていくものである.認知症や脳梗塞後遺症等の原疾患により患者本人との言語的な意思疎通が困難な場合にも,なるべく本人の意向をくみ取り,一緒に決めていく形をとれるよう心掛ける.また,可逆的な状況であれば,再開の相談も可能であることも伝えるようにする.
Q4 「お楽しみ程度の経口摂取」中止時の家族への説明は?
家族にとって,本人が「食べられない」ことは容易に受け入れられるものではない.「食べることは生きること」と昔からとらえられており,「食べられない」ことの意味するものは大きい.その心情を察し,患者に心地よく過ごしてもらうために経口摂取をやめてみることを伝える.家族ができる他のケアを提案できると,家族も役割喪失から救われる.会話,音楽,マッサージ,アロマ等,患者や家族と相談できるとよい.
Q5 「お楽しみ程度の経口摂取」の再開基準は?
経口摂取を中止したからといって,再開できないわけではない.嚥下機能は体調や覚醒度,薬剤の影響,口腔内の乾燥や衛生状態等によって刻々と変化している.経口摂取が再開できるよう,口腔ケアを怠らないようにする.患者が食べたいという意向を示した場合や,経口摂取を中止した理由自体が改善した際には,食べたいものを少量で,再開してみるとよい.

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