医療機関における運転指導
1.交差点はなぜ右折事故が多いか
渡邉 修
1
1(一社) 戸田中央メディカルケアグループ (TMG) リハビリテーション医療特別顧問,日本安全運転医療学会理事長
キーワード:
自動車運転
,
右折事故
,
注意障害
Keyword:
自動車運転
,
右折事故
,
注意障害
pp.70-74
発行日 2026年1月15日
Published Date 2026/1/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr035010070
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
わが国の令和4(2022)年の交通事故件数は,300,839件で,交差点関連の事故のうち,車両相互および人対車両の事故をみると,図1のように,左折時衝突が10,977件であるのに対し,右折時衝突は,21,579件と約2倍の発生件数であった 1).
この傾向は海外でも同様で,日本と同じ左側通行の英国でも,2012〜2021年の交通事故の運輸省データの分析において,右折事故は統計的に有意な事故誘発行為とされている 2).一方,右側通行の米国では,米国運輸省道路交通安全局による2005〜2007年に発生した2,188,969件の交通事故の中で,その36%がわが国と同様に,交差点関連であり, そのうち, 右折事故は1.2%,左折事故は,22.2%であった(図2) 3).
すなわち,左側通行の交通社会では右折事故が,右側通行では,逆に左折事故が多発する.本稿では,この現象について考察を行う.

Copyright© 2026 Ishiyaku Pub,Inc. All rights reserved.

