特集 必修 日常検査の実技
血清
交差適合試験
竹内 直子
1
1慈恵医大病院輸血部
pp.58-59
発行日 1975年8月1日
Published Date 1975/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200842
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輸血療法を実施する際に,副作用や事故を防ぐために,受血者の血液と供血者の血液を試験管内で反応させ,身体内で異常反応を起こさないことを確認するのが交差適合試験である.(1)受血者の血清と供血者の赤血球——主試験,(2)供血者の血清と受血者の赤血球——副試験,この2つの組み合わせで両方に凝集,溶血が見られなければ適合である.副作用の原因となる非定型抗体を検出しやすくするために,血清法とクームス試験,膠質溶液法,酵素処理血球法などを併用すれば,交差適合試験はより完全になるが,一般には不可能なので,ここでは効果があり簡便な酵素ブロメリン法を記す.
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