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内容のポイント Q&A
Q1 中枢性運動麻痺(上肢)に対する効果とその機序は?
反復性経頭蓋磁気刺激(rTMS)は神経可塑性促進,皮質興奮性調整,神経伝達物質・免疫調節を介して中枢性運動麻痺を改善する.高頻度刺激は損傷側興奮性を高め,低頻度刺激は健側抑制を抑える.メタアナライシスでは,急性・亜急性期軽度麻痺に抑制性・興奮性rTMSが有効で,慢性期は重度麻痺に抑制性rTMSが有効と示された.
Q2 磁気刺激の方法は?
rTMSは運動麻痺改善に有効だが,最適パラメータの統一は未確立.低頻度は健側M1,高頻度は患側M1に作用し,前者の推奨度が高い.間欠的シータバースト刺激(iTBS)は両側興奮性を再調整するので有効である.強度は多くが安静時間値(rMT)基準で,100%以下が効果的とされる.セッションは15回以上,総パルス数12,000超が望ましく,iTBSは600パルスが標準と報告される.
Q3 併用するリハビリテーション治療は?
rTMSは上肢機能改善に有効だが重度麻痺では限定的であり,作業療法との併用で有意な効果増強が報告されている.ミラーセラピーとの併用は単独療法よりも構造・機能・活動の改善が大きい.一方,ロボットリハビリテーション併用では上肢に追加効果は明確でないが,重度麻痺での有用性が検討されている.
Q4 臨床での課題と将来展望は?
わが国で運動麻痺に対するrTMSは未承認であり,使用時の申請や技術習得の難しさが臨床普及の障壁となっている.効果のばらつきや標準化の遅れも課題である.一方,ガイドライン整備や保険導入,ポータブル機器開発,リハビリテーション併用による統合的治療が進めば,中枢性運動麻痺治療の柱となる可能性が期待される.

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