スポット
妊娠前の食物繊維摂取量と早産の関連
-エコチル調査
小元 敬大
1
Takahiro Omoto
1
1福島県立医科大学 産科婦人科学講座
pp.14-16
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn147010014
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はじめに
早産は妊娠22週以降から37週未満の分娩のことで,新生児の予後に影響する代表的な周産期合併症である.近年の日本における単胎児の早産率は4.47%で,医療の進歩にもかかわらず上昇傾向であり1),早産予防は産婦人科領域における重要な課題である.一方,食物繊維は腸内細菌叢を介した抗炎症作用が知られており,食物繊維摂取量が増えるとさまざまな生活習慣病の発症率または死亡率が減少するとの疫学研究が報告されている2).
本稿では,妊娠前の食物繊維摂取量と早産リスクの関連について,エコチル調査のデータを用いて検討した研究結果を紹介する3).

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