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第5土曜特集 臓器連関が解き明かす疾患の深層
臓器連関と神経疾患
求心性迷走神経が脳の認知機能に及ぼす影響
Influence of peripheral organ afferent signals on emotional brain function
久我 奈穂子
1,2
Nahoko KUGA
1,2
1東北大学学際フロンティア研究所
2同大学院薬学研究科
キーワード:
求心性迷走神経
,
高次脳機能
,
情動
,
記憶
Keyword:
求心性迷走神経
,
高次脳機能
,
情動
,
記憶
pp.758-762
発行日 2026年8月29日
Published Date 2026/8/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu298090758
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求心性迷走神経は,末梢臓器から脳へと内受容感覚を伝える主要な経路である.ヒトの臨床研究および動物の基礎研究の両方から,求心性迷走神経を介して脳に伝わった情報伝達が,精神状態や高次脳機能に寄与することが示されている.たとえば,近年注目されている脳-腸相関には迷走神経が媒介するメカニズムが多く,また迷走神経の電気刺激は,うつ症状や認知機能を改善させるという知見も提示されている.これらの生理メカニズムは多くが解明されていなかったが,特に近年の生理計測・操作技術の発展により,高い時空間解像度を持つ大規模データの取得が可能となり,新たな知見が得られはじめた.本稿では,筆者らの研究を紹介しながら,迷走神経が脳の認知ネットワークにどのように影響を与えるか,その生理メカニズムの一端について考察する.迷走神経を中心とした脳-末梢臓器連関の研究は,今後さらなる新たな知見の創出が期待され,脳疾患の新規治療標的の同定や,生活の質の向上に向けた応用につながることも期待される.

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