Japanese
English
連載 医療にいかす行動経済学・Vol.9
HPVワクチンと行動経済学
-――接種率の回復に向けて
HPV vaccine and behavioral economics:toward recovery of vaccination rates
八木 麻未
1
,
上田 豊
1
Asami YAGI
1
,
Yutaka UEDA
1
1和歌山県立医科大学先進予防・健康医学講座
キーワード:
HPVワクチン
,
子宮頸がん
,
ワクチン忌避
,
ヘルスコミュニケーション
Keyword:
HPVワクチン
,
子宮頸がん
,
ワクチン忌避
,
ヘルスコミュニケーション
pp.1167-1173
発行日 2026年3月28日
Published Date 2026/3/28
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296131167
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SUMMARY
HPVワクチンは,子宮頸がんをはじめとするHPV関連がんを予防できる数少ないワクチンであり,その有効性と安全性は世界的に確立されている.WHOが2030年までに15歳までの女子の90%がHPVワクチンを接種することを目標とするなど,排除戦略が進む一方,日本では2013年の積極的勧奨の一時差し控えにより接種率が長期にわたり著しく低迷した.この政策判断はワクチン忌避を助長し,接種機会を逃した世代を生んだ.2022年以降,勧奨再開とキャッチアップ接種により接種率の回復傾向はみられるものの,依然としてWHO目標には達していない.今後は,科学的根拠に基づく継続的な情報提供,同調効果を活用した社会的介入,ならびに男子接種の導入を含む包括的な予防戦略の推進が不可欠である.

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