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特集 腫瘍免疫とミトコンドリア
ミトコンドリアリプログラミングによるCAR-T細胞療法の最適化
Mitochondrial reprogramming for CAR-T cell therapy
近藤 泰介
1
,
籠谷 勇紀
1
Taisuke KONDO
1
,
Yuki KAGOYA
1
1慶應義塾大学医学部先端医科学研究所がん免疫研究部門
キーワード:
細胞移入療法
,
遺伝子工学
,
免疫代謝
Keyword:
細胞移入療法
,
遺伝子工学
,
免疫代謝
pp.1008-1013
発行日 2026年3月14日
Published Date 2026/3/14
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296111008
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キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法は,血液腫瘍において顕著な治療効果を示し,革新的ながん免疫療法として注目を集めている.しかし,長期的な完全寛解の維持は依然として限定的であり,その主な要因としてCAR-T細胞の生体内持続性の欠如があげられる.このCAR-T細胞の持続性には幹細胞性が不可欠であるが,慢性的な抗原刺激や腫瘍微小環境における代謝ストレスは,ミトコンドリア機能障害を介してT細胞の機能不全を誘導する.この課題を克服するため,近年,CAR-T細胞の製造過程における代謝状態の最適化や,遺伝子改変によるミトコンドリア機能の改善を通じて幹細胞性と持続性を向上させるCAR-T細胞療法の改良が注目されている.本稿では,CAR-T細胞の幹細胞性維持とミトコンドリア機能制御に焦点を当て,最新の知見を概説し,抗腫瘍効果を高める次世代CAR-T細胞療法の開発に向けた展望を解説する.

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