Japanese
English
特集 社会的ストレスに関わる神経系の制御
社会的ストレスに対する自律生理反応と行動反応の神経基盤
The neural basis of autonomic physiological and behavioral responses to social stress
片岡 直也
1,2
,
中村 和弘
1
Naoya KATAOKA
1,2
,
Kazuhiro NAKAMURA
1
1名古屋大学大学院医学系研究科統合生理学
2同高等研究院
キーワード:
社会的敗北ストレス
,
自律神経応答
,
ストレス性交感神経反応
,
心身相関
Keyword:
社会的敗北ストレス
,
自律神経応答
,
ストレス性交感神経反応
,
心身相関
pp.816-820
発行日 2026年2月28日
Published Date 2026/2/28
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296090816
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人間社会において,対人関係や職場・学校環境などによる心理・社会的ストレスは心身の不調を引き起こし,ストレス関連疾患発症の引き金となる.その発症機序を理解するためには,情動が自律神経系や運動神経系に影響を与え,体温,血液循環,行動などの生理反応を生み出す神経回路を明らかにする必要がある.社会的ストレスは内側前頭前皮質(mPFC)の最腹側に位置するDPから視床下部,延髄を介して交感神経出力を亢進させることが示され,ストレス反応を制御する脳内ネットワークが明らかになりつつある.また,DPは外部環境の脅威や状況を評価して,逃避や凍結(freezing)などの行動反応と交感神経反応の強弱を選択する役割を担い,ストレス信号を視床下部などへ伝達して生理反応の強弱を決める領域として注目されている.本稿では,心理・社会的ストレス応答を駆動する神経回路の最新知見を概説し,DPを含む神経ネットワークが心身相関反応を統合する仕組みについて紹介する.

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