Japanese
English
特集 制御性T細胞の多面的役割と臨床応用――免疫寛容からがん治療まで
腫瘍における制御性T細胞分化と機能維持
Development and regulation of regulatory T cell function in the tumor
加藤 琢磨
1
Takuma KATO
1
1京都大学がん免疫総合研究センター
キーワード:
制御性T細胞(Treg)
,
腫瘍微小環境
,
転写因子
,
代謝
,
ケモカイン受容体
Keyword:
制御性T細胞(Treg)
,
腫瘍微小環境
,
転写因子
,
代謝
,
ケモカイン受容体
pp.774-777
発行日 2026年2月21日
Published Date 2026/2/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296080774
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
免疫系,特にT細胞を主体とした獲得免疫系ががんを攻撃できること,免疫チェックポイント阻害薬(ICI)によりその攻撃力を高めることで治療効果が得られることが明らかになってきている.一方で,がんは宿主の免疫監視下から生じることから,臨床的に観察されるがんはこうした免疫系からの圧力から逃れる術をすでに身につけている.すなわち,がん細胞自身が免疫系細胞からの攻撃を弱める因子(免疫チェックポイント分子など)や免疫抑制性細胞〔制御性T細胞(Treg),腫瘍随伴マクロファージ(TAM),がん関連線維芽細胞(CAF),骨髄由来免疫抑制細胞(MDSC)〕の分化誘導や活性化を介して免疫系からの攻撃を逃れている.なかでもTregは抗腫瘍免疫応答に関わる多種類の免疫系細胞〔細胞傷害性T細胞(CTL),NK細胞,γδT細胞,樹状細胞〕の機能を抑制し,腫瘍局所での抗腫瘍免疫応答抑制に大きな役割を果たしている.そこで本稿では,腫瘍局所におけるTregの分化と抑制機能維持に関わる因子について概説する.

Copyright © 2026 Ishiyaku Publishers,Inc. All Rights Reserved.

