Japanese
English
特集 てんかん診療のパラダイムシフト――診断・治療・ケアの進歩
てんかんの定義と分類
-――Up to date
Definition and classification of epilepsy
――Up to date
重藤 寛史
1,2
Hiroshi SHIGETO
1,2
1九州大学大学院医学研究院保健学部門検査技術科学分野
2九州大学病院脳神経内科
キーワード:
てんかん発作
,
定義
,
てんかん発作型分類
,
てんかん病型分類
,
てんかん症候群分類
Keyword:
てんかん発作
,
定義
,
てんかん発作型分類
,
てんかん病型分類
,
てんかん症候群分類
pp.480-486
発行日 2025年11月8日
Published Date 2025/11/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu295060480
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
“てんかん発作” の定義は,“脳の神経活動が過剰に興奮あるいは過剰に同期することにより生じる一過性の症候あるいは症状” である.“てんかん” の臨床診断を行うための定義には,①24時間以上の間隔を空けて,少なくとも2回以上の非誘発性あるいは反射性の発作が生じる,②1回の非誘発性(または反射性)発作が生じ,その後,10年間にわたる発作再発率が2回の非誘発性発作後の一般的な再発リスク(60%以上)と同程度である,③てんかん症候群と診断される,の3項目がある.この “てんかん” の定義に当てはまる患者の治療戦略のためには,てんかんの分類を行うことが重要である.最新のてんかん分類の枠組みは2017年に国際抗てんかん連盟(ILAE)によって提唱され,てんかん発作型,てんかん病型,てんかん症候群の3つの診断レベルで診断を行い,併存症の存在に留意することや病因検索を行うことが強調されている.その後,2022年に最新のてんかん症候群の定義と分類が,2025年に新たなてんかん発作型分類が提唱された.

Copyright © 2025 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.

