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第1土曜特集 エピゲノム編集の進歩と医療応用への道
エピゲノム編集プラットフォームを用いたゲノムワイドスクリーニング技術と疾患解析研究
Genome-wide screening technologies using epigenome editing platforms and their application in disease research
西淵 剛平
1
,
遊佐 宏介
1
Gohei NISHIBUCHI
1
,
Kosuke YUSA
1
1京都大学医生物学研究所生命システム研究部門幹細胞遺伝学分野
キーワード:
CRISPRi
,
CRISPRa
,
CRISPRスクリーニング
Keyword:
CRISPRi
,
CRISPRa
,
CRISPRスクリーニング
pp.400-406
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu295050400
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CRISPR-Cas9技術の発展は,ヌクレアーゼ活性を欠損したdCas9によるエピゲノム編集を可能にし,遺伝子発現を正負どちらにも制御できるようになった.さらに,網羅的なgRNAライブラリーを組み合わせることで,遺伝子発現の増減が疾患や薬剤応答にどう影響するかを大規模に解析するゲノムワイドスクリーニングが可能となった.Cas9を用いたCRISPRノックアウトスクリーニングが網羅的な遺伝子機能欠損解析の主要な選択肢である一方,エピゲノム編集プラットフォームを用いたスクリーニングは,転写の抑制と活性化の両方を解析でき,ノンコーディングRNAを標的にできるなどの利点を通して,網羅的なスクリーニングの選択肢のひとつとなっている.本技術は,CRISPRスクリーニング技術をさまざまな疾患研究に応用するうえで,選択肢と展望を大きく広げるポテンシャルを秘めており,今後の発展が期待される.

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