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第1土曜特集 ゲノム編集医療――最先端ツールからモデル,創薬,遺伝子治療へ
ゲノム編集細胞研究
転写調節プラットフォームの開発と応用
Development and application of transcriptional control platforms
宇吹 俊一郎
1,2
,
大古 真矢
2,3
,
佐久間 哲史
2
Shunichiro USUI
1,2
,
Maya OKO
2,3
,
Tetsushi SAKUMA
2
1京都大学大学院医学研究科
2同農学研究科
3広島大学大学院統合生命科学研究科
キーワード:
転写活性化
,
転写抑制
,
CRISPR-Cas9
,
CRISPR-Cascade
,
TREEシステム
Keyword:
転写活性化
,
転写抑制
,
CRISPR-Cas9
,
CRISPR-Cascade
,
TREEシステム
pp.391-396
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292050391
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DNA配列を書き換えずに転写のON/OFFを切り替えられる転写調節システムは,遺伝子の機能を安全に調節できるシステムとして有用性が高い.特に細胞の分化やがんの抑制など,一過的な遺伝子発現の変動によって制御可能なアプリケーションと相性がよく,また遺伝子回路の構築など合成生物学的アプローチとの親和性も高い.筆者らは近年,転写調節システムの高度化(活性向上,特異性向上,同時多重制御など)に取り組み,さまざまな高機能プラットフォームを開発してきた.本稿では,転写調節システムの開発動向をおさらいするとともに,筆者らが開発した高機能型転写活性化システムである “TREE”,TREEをClass 1 CRISPRシステムに応用した “Cascade-TREE”,TREEを拡張してラインナップを拡充させた “EARTH collection”,そして転写の活性化・抑制とDNA切断を同時かつ直交的に制御可能な “CRISPRaic” といった一連のシステム群を紹介する.
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