Japanese
English
第1土曜特集 分子基盤に基づくメカノバイオロジーの臨床応用最前線
メカノセンシングの分子基盤と疾患
PIEZOチャネルと疾患
PIEZO channels and their related diseases
田中 智弘
1
,
野々村 恵子
1
Tomohiro TANAKA
1
,
Keiko NONOMURA
1
1京都大学医生物学研究所メカノセンシング生理学分野
キーワード:
PIEZOメカノセンサーチャネル
,
症例研究
,
コホート研究
,
コンディショナルノックアウト(cKO)マウス
,
メカノトランスダクション
Keyword:
PIEZOメカノセンサーチャネル
,
症例研究
,
コホート研究
,
コンディショナルノックアウト(cKO)マウス
,
メカノトランスダクション
pp.866-871
発行日 2025年9月6日
Published Date 2025/9/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294100866
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2010年に報告されて以来,PIEZO(ピエゾ)チャネルは触覚の分子実体(PIEZO2)として耳目を集めただけでなく,呼吸調節や尿意といった,生きていくうえで欠かすことのできないさまざまな情報を感知するセンサーとして広く認知されることとなった.PIEZOチャネルを発見したアーデム・パタプティアン博士は,2021年にノーベル生理学・医学賞を受賞している.その背景には,PIEZOチャネルそのものが独特な構造や機能を有することに加え,症例研究やコホート研究に裏打ちされながら着実に個体レベルでの研究が発展してきた経緯がある.今後は,PIEZOチャネルを発現する組織がどのように力を感じ,機能するに至るのかという “メカノトランスダクション” の機構解明に期待が寄せられている.

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