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特集 花粉症治療の最新情報――「鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版」を踏まえて
スギ花粉症に対する舌下免疫療法
Sublingual immunotherapy for cedar pollinosis
後藤 穣
1
Minoru GOTOH
1
1日本医科大学 大学院医学研究科 頭頸部感覚器科学分野
キーワード:
アレルゲン免疫療法
,
舌下免疫療法
,
スギ花粉症
,
ダニ
Keyword:
アレルゲン免疫療法
,
舌下免疫療法
,
スギ花粉症
,
ダニ
pp.507-512
発行日 2025年8月16日
Published Date 2025/8/16
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294060507
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アレルゲン免疫療法は,Ⅰ型アレルギー疾患に対する根治療法である.数年間治療を継続すると治療終了後も効果が持続し,長期寛解・治癒を誘導できるといわれている.また,新規抗原感作や他のアレルギー疾患(気管支喘息など)の発症を予防する効果も認められている.スギ花粉症に対する舌下免疫療法は2014年に実用化され,約10年が経過した.スギ花粉症に対する効果,治療終了後の効果の持続,ヒノキ花粉症に対する一定の有効性が示されている.実臨床では,アレルゲン免疫療法はアドヒアランスの維持が課題であるが,わが国では高率に治療が継続できていることが示されている.今後はスギ花粉症だけではなく,他の花粉症に対しても舌下免疫療法の治療薬が上市されることが期待されている.

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